ピッキングによる空き巣が一時期大量に発生した煽りを受けて、それまでも進化を続けていたカギが更に複雑に進化することになりました。当時広く普及していたディスクシリンダー錠はピッキングに弱く、それが狙われることによってピッキングに強いカギが生み出されていったわけですね。

その結果、ハリガネ一つで開くほど、今のカギは簡単じゃないものに進化しました。ピンシリンダー錠やマグネットタンブラーシリンダー錠、ロータリーディスクシリンダー錠といった簡単にピッキングができないカギの登場により、ピッキングによる空き巣は減ることになります。もちろん、種類に寄っては絶対に不可能というわけではないでしょう。しかし、ピッキングによる空き巣のほとんどは、複雑な構造で解錠に時間がかかるものは、諦めてしまう傾向が強いです。時間がかかるということはつまり誰かに見つかる可能性がどんどん上がっていくことになるわけですから、当然ですね。

この世の中に、絶対に開かないカギというのは存在しないのかもしれません。そもそも、カギを無くしたりして閉めだされてしまった時に解錠してくれる業者がいる時点で、ハリガネ一つによるピッキングではなくても、開ける方法はあるということになります。ですが、時間をかけさせることで犯行を諦めさせられるのであれば、それはカギとして十分な効果を発揮していると言えます。

今、自宅のカギはどんな種類のものでしょうか。この機会にぜひ、一度見直しを行ってみるのもいいかもしれませんよ。